現所属会社の当時のトップが、大正生まれで「あこがれのハワイ航路」の世代であったこともあり、入社以来、毎年のように年末はハワイで過ごすことができた。しかし、最近は、アジアが多く5年振りの年末のハワイである。いろいろな国を訪問する機会に恵まれたが、ハワイは特別な気分にさせてくれる。
初日、いつものように、時間稼ぎのバス観光をした後、ホテルのチェックインした。久しぶりなので、不覚にもレストランの予約することを忘れたが、予約無しではなかなか席が空いていない。年末のバカンスで忙しい時期には、さすがに人気店は難しく、とりあえずロイヤルハワイアンセンターの近くのレストランに飛び込んだが最悪であった。
次の日、子供が小さいので選択肢は限られているが、ホノルル動物園を訪れた後の昼食で、最近、アメリカで人気のチェーンのチーズケーキファクトリーへ立ち寄った。普段は行列ができ、待たされることが嫌いな私は入ることはないが、昼過ぎのアイドルタイムであったこともあり、直ぐに入れたのはラッキーであった。
ハワイでは当たり前であるが、日本人と分かると日本語で挨拶されほっとする。席に通され、サーブを受けるとフレンドリーな対応だ。片言の日本語であるが、ホスピタリティーたっぷりの対応をしてくれて嬉しい。メニューを開くと、いきなりチーズケーキファクトリーの理念が書いてある。日本で、老舗に食事に行っても、メニューの最初に理念が書いてあるのは、そうそうないだろう。
1日目と2日目に、食事をしたところを比較すると、明らかに満足度は違う。お客様はゲンキンだ。片やピークタイムには1時間2時間待ち店と、ピークタイムでも直ぐに入ることができる店では誰でも違いが実感できる。理念経営を重視しているところは、日本でもアメリカでも同じで、第一線の従業員の対応を見ていれば納得できる。
最近、成長が著しい企業は、従来のマネジメント理論とは真逆のことを行っていると感じる。しかし、理念経営については普遍である。2010年元日、新しい年が始まった。今こそ、工業化時代に定着化したマネジメントが、問い直される年になると思う。その礎になれば幸いだ。
私自身は、およそ100年前に打ち立てた科学的管理法を提唱したテイラーを、心から尊敬しているが、工業化時代のマネジメントで、利権を得ている経営者・管理者が、理屈では分かっていても受け入れないこともあるだろう。そうした時代だからこそ、マネジメントレボリューションを実践していく必要性を強く感じる。
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